はちみつまじりで

気づかない場所で起きている奇跡を なるべく見落とさないようにしていきたい

ジャムセッション「鯨の唄」「愛を伝えたいだとか」の発声とリズムの取り方の話がしたい

どうもどうも、こんにちは、こんばんは。美雪です。
以前のStreet Bluesの記事をたくさんの方に読んでいただいたようで、嬉しいです。

今回も、発声やリズムの取り方について書きたいと思っていた曲があったので少し書いてみようと思います。私はそこまで耳がいいわけでも専門的な知識を持っているわけでもないので的外れなことを言っていたらすみません。



今回は関ジャニ∞の曲ではなく、彼らの冠番組関ジャム(テレビ朝日系/日曜23:10〜)の番組後半のジャムセッションで演奏/歌唱された曲について話していきたいと思います。
セッションで使用した曲やお相手のユニットについめ少し調べましたがまだまだ調査不足勉強不足のところもあると思いますのでお手柔らかにお願いします…

今日紹介するのは、心に残って語らずにはいられなかった「鯨の唄」としばらく頭から離れなかった「愛を伝えたいだとか」の二曲です。


鯨の唄

2017年8月20日放送。
Mrs.GREEN APPLEさんとのセッション。
鯨の唄は2017年1月に発売されたアルバムの中の一曲。
関ジャニはまるちゃんがボーカル(下ハモ!)、すばるくんがギター、横山さんがパーカッションで参加しています。
バンドの中心でボーカル2人が向かい合って歌います。


語るべきポイントはたくさんあるのだと思いますが私はまるちゃんがヤッベェと思ったのでそこを重点的に話します。全員ステキなセッションだというのは前提として。


まず聞いた時に「まるちゃんの擬態力」に注目しました。ベース参加じゃないまるちゃんボーカルが久し振りに感じられたので、どんな歌声かな〜と思っていたら、、めっちゃ寄せていく…!
最初、恐る恐る声を出している印象を受けたので緊張してるのかな〜と思ってたんですが
「落ちるのを"見た"」の部分がだいぶ大森さん(ミセスグリーンアップルのボーカルさん)に寄せていて、えっ…めっちゃ聴き込んでる……と。


このセッションのまるちゃんの歌声はどちらかというと「置いている」イメージがあります。置いているというか、自分を出しすぎないことを意識しているような歌声に聞こえます。まるちゃんの意識は相手の大森さんに合わせることとこの曲を知っているミセスさんのファンにあるのかもしれないなぁ、と思いました。冒頭のちょっと不安そうな歌声から、大森さんが入ってきたときの落ち着いてくる流れが好きです。




そのほか、大森さんに合わせている印象が強いのはサビでも「あなたはあなたの」の最初の「あ」の発音です。頭にyが入るような大森さん独特の発声に合わせているように感じます。文字にするなら yeaなたはあなたの、みたいな。
前回記事でやすくんの「あ」の発音について触れたんですが、やすくんは腹から喉を開いて低いところから入ってくるイメージであるのに対して大森さんはお腹から出す声を一回独特な口の形を通して発声している…んでしょうか。
今あなたの周りに人がいないなら試しに発音してみてください。音の頭にyが入る音を出そうとすると喉の奥をキュッとしないと出なくないですか?どうやって発音してるんだろう…。あとは後半サビの「いつまで」の「い」の発音の前にhの音(空気が抜ける音みたいなやつ)が入っています。これも大森さんの癖だと思うんですが、まるちゃんがしっかり合わせてほどよい空気の抜き方→発音という息の合わせ方をしています。すごい。
大森さんの歌い方には結構癖がありそうですが個性的な歌い方がバンドのカラーを作っていくんだなーと感じました。ステキな歌声です。


まるちゃんが合わせているのは発音だけではありません。1番サビの


"手を挙げて「 」叫んでいるのを 誰かvが き「っ」と"


このフレーズの音の取り方まで真似しようとしてるのがスゴイ。挙げて 叫んでの間の音、私が聞いた中では関ジャニの音源でまるちゃんが発しているのを聞いたことがない音です。ライブとかよくよく聞いてみるとあるかもしれませんが。そもそも関ジャニのメンバーでこの「音を出す前の音」が出る人がいないんじゃないかと推測しています。ここの間の音に気付いたまるちゃん、どんだけ音源聴きこんだんだろうと思うわけです。
「誰かが」のブレスの位置も、ぴったり合わせています。このブレスは準備していたんだろうか。サビ歌唱中視線はほとんど大森さんに向いているのでそこから読み取ったか、元からここにしようと決めていたのか。どちらにしてもブレスの位置まで合わせるのはさすがだな〜と思いました。そこまでわざとらしくない、切れているとまでは分からない。
私まるちゃんの促音が好きって話しましたっけ…この「き」と「と」の間もしっかりぴったり合わせてくるのが好きなんです…自己主張してこない感じ…残らずピシッと切ってくれる……


大森さんとの音のバランスもあると思うんですが、まるちゃんは低音をしっかり出すように意識しているのではないかな、と思っています。大森さんは口からCD音源が出てるのかと思うぐらいバッチリ音程ハメてくるんですが、冒頭のまるちゃんは一つ一つ心配そうに音を置いている感じがあります。でも、包み込むような低音にあたる音域はしっかり敷いてくれる。優しい。Street Bluesの低音もいい。


音の分析はここまで。拾おうと思ったらもっといっぱいありますがとりあえず。
音だけ聞こうと思ってたんですがせっかく映像がついてるので映像の方も少し話したいと思います。
(というか最初音だけ聞こうとしても映像に目がいってなかなか進まなかった)


まるちゃん、めっちゃ大森さん見る。
大森さん、めっちゃ楽しそう。


向かい合って立ってるのもあるかもしれませんがまるちゃんがなかなか珍しい表情で大森さんを見ながら歌っています。メンバーにはなかなか見せなさそうな…
特にサビや落ちサビのまるちゃんの視線の強さから意思の強さを感じます。本人が何を考え何をイメージして視線を送っているのか分かりませんが、なにかのストーリーの一部を見ているような、2人の世界観を作り出しているように見えます。


あとは2人のサビの手の動きや体の向きのシンクロがすごい。合わせにいってるつもりはないかもしれませんが、音を一つ一つ確認するような手の置き方が好きです。物理的には触れ合っていませんが、何故か触れ合ってお互いの存在を確かめるような、そんな動作。


最後の大森さんの「緊張したぁ!」って言葉を聞くまで全然、大森さんが緊張していたことに気付きませんでした。歌声も音程も表情もしっかりしていたので。
でも見直してみると、大森さんサビで右手はマイクを握っています。まるちゃんは左手でスタンドの真ん中あたりを触っています。
2人とも手は開いているのでそこまでガチガチに緊張していたわけではないと思うんですが、サビになると不安そうにマイクを触って、でも途中でパッと話して両手で表現しながら歌うんですよ。まるちゃん、大森さんの「怖がらないで」で離したりするのがグッ…ときます。お互いにサビで声を合わせることが不安だったのかな、と思いました。普段バンドをしていて誰かと向かい合って歌うってしないですよね…。歌声でぶつかりあわせるのではなくて身を寄せあうような、そんなセッションだったと思います。


まるちゃんの話するつもりだったのにだいぶおおもりさんの話をしている…!
あとドラムの方が楽しそうにニコニコと叩いていたのが印象的でした。






愛を伝えたいだとか

2018年2月11日放送。
あいみょんさんとのセッション。
この曲は2017年5月にリリースされたシングル曲。
関ジャニはドラム大倉くん、ギターやすくん、ギターボーカルすばるくん、ベースまるちゃんが参加しています。
ギタボのあいみょんさんを含めた弦の4人が四角の角にいるように、全員が内側を向いた体制です。


女性曲×すばるくんの歌声の良さについては散々語られてると思うので詳しく書きませんが、とにかくハスキー感と艶っぽさがヤバイ。
すばるくんのソロパートではすばるくんっぽさが前面に出ているし、ハモり(しかも下ハモ!最高です!)ではあいみょんさんの歌声にある切なさとか奥で燃えている闘志とかそういうものを邪魔せずに、合わせにいってるなぁという感じ。すばるくんが他人の歌声に馴染むように合わせにいってるのスゴイやばいですよね(急激な語彙力不足)
あいみょんさんの歌声はすばるくんほど湿度は高くない、むしろ乾いている方だと思うのですばるくんがそこに寄せているのがもうほんと… 余韻を残さずにバシッと切る感じですよね。決して自分の存在感をゼロにするわけではなく、自分の歌声の艶を残しながらあいみょんさんのサバサバ感とズレが出ないように という計算まではすばるくんしているのかどうか。


声の出し方を似せているだけで、先程紹介した鯨の唄のまるちゃんみたいに一音一音、音の長さを合わせているわけではないのがすばるくんの歌。
あいみょんさんも「あ」の発音に特徴があるんですが、「明日いい男になるわけでもないからさ」の「明日」の前など、フレーズの頭にくる音はuっぽい音があります。ちょうどやすくんと大森さんの間みたいな音。(何を言ってるか分からないと思いますが魂で感じ取ってください)
その音をすばるくんが出すかというと、出さ…ないんですね。リズムの取り方や声の出し方の隅々までを合わせるのではなくてやっぱりすばるくんは自分のここ!っていうところは守ってるのだな〜と思うわけです。


まるちゃんのベース。
スピーカーからだとベースの音はあんまり聞こえないんですがイヤホンからだとめっちゃ聞こえます。やすくんのギターも。なので楽器の音を聞きたいときはイヤホンで聞いてみるのがオススメです。


抑えめで来ましたね。この曲の雰囲気に合わせてきたーまるちゃんのベースの音です。
曲のジャンルが何にあたるのかちょっと存じ上げないんですが、ンッタータ、ンッタータというリズムを刻んで基本的には表ではなく裏で音を取るイメージの曲です。裏で取るというか、後ろに引く?どう表現したらいいんだろう…
そのリズムに身体を動かして乗っているまるちゃんです。すばるくんもめっちゃ乗ってる。楽しいリズム。


ベースの存在感をアピールする曲ではないから抑えめで、でも歌い手が音を取りやすいようにしっかり支えている。入りもスルッと、気付かないうちにいるんだけどよくよく聞いたらめっちゃかっこいい入り方をしている。今に始まった話じゃないんですけどまるちゃんの指弾き何回見ても好きですわ〜となる。細かいチョロチョロした動きもミスなくサラッとクールな顔してやってる。スゴイ。好き。
まるちゃんがベース弾いてるのがかっこいいという当然の事実を改めて噛み締めてしまう。


やすくんのギター。
原曲より手の数が多い?何かしらのリズムを刻んでいる…
ボーカル組のアコギは多分表のリズムを取ってるのだと思うんですが、やすくんとサポートのギターの方…エレキの方はなんかテクニカルなことをしていないですか……と言いたいんですが耳がギターの音をうまく拾えず、言語化は不可能です…(無念)
オシャレなイメージに合わせてアコギとは別のリズムを刻んでるんだと思うんですが、うまく言葉にできない…次回の課題です。やすくん、超かっこいいよ!
あと、「聞きたいや」のあとや「僕が」のあとにベースと一緒の旋律なぞってるところもシャレオツでかっこいい。
最後のギターメインのパート、あいみょんさんを見てるかと思ってたんですがシンセの音と連動してるのでサポートの方の方向を見ているのか?わからないことばかり…


大倉くんのドラム。
関ジャムのドラム回で紹介してたと思うんですが面のどこに当てるかで音が変わるかっていう話ありましたよね。大倉くんもそこらへんやっぱり曲に合わせて変えてくるんだなぁ、と実感しました。ちょうどよくて心地いい音。ベースと連動してるリズムが多いのでまるちゃんと目を合わせたりするのかなーと思ってたんですが大倉くん、どこを見てるか分からないところに視線がある。音に集中してるからなのかなー、そんな大倉くんもかっこいい。ぼくりりさんとのセッションのときも思ったんですが大倉くんこういう曲似合いますよね。豪快なドラムも好きですが、カフェで流れてそうなオシャレな音楽にも合う大倉くん、しゅき…


あと、セッション終わってから「絶対、絶対今のは良かった」と口に出すのがかっこいい。確信がある声、どんな顔で言ったのか見たかったな。
その前のやすくんの「気が抜けたな」もいい。


原曲はYouTubeのほうで公式アップロードされているものを視聴したんですが、そちらは内に秘めた嫉妬心?ただ無表情なわけじゃなくて表に出したくない感情がメラメラしてる感じが好きです。それに対してこのセッションはライブというのもあってか結構強め。感情が表の方にグイグイきてて生々しさを感じます。



あいみょんさん、クールに見えて眉間にしわを寄せて力が入っていたり不意に見せる表情から余裕がなさそうな感じが見えて、その一瞬の必死な表情が曲とマッチしててバリ☆好きです。その周りの関ジャニは大人の男感というか、余裕があるように見える。曲を楽しむ余裕というかなんというか。


でも、似てるなぁと思ったのがすばるくんとあいみょんさんの視線の置き方。自分の何メートルか前方を俯きがちに見ている。最初見たときはあいみょんさんだけかと思ってたんですがよく見たらすばるくんも似たような表情で同じような方向を見ている…すばるくん、若い頃の自分にあいみょんさんと曲を重ねて歌っているのかな…そこに何を見ているんだろう…としみじみしました。
と、思って今確認してたらそこには歌詞が表示されるモニターがあります。なるほど。

セッションの相手や雰囲気によりますが、この位置ならアイコンタクトを頻繁に取れる距離なのにお互いを見ようとしないセッション、しびれるぅ!この曲はこういう雰囲気でやってますから、そらそうなりますよなーという感じですが。もしすばるくんじゃなくてやすくんがギタボだったら視線を送ったりしていたんだろうか。それでも彼女は目を合わせて微笑んで歌うことはしなさそうだなぁとなんとなく思いました。そういうかっこよさがある。





と、以上二曲書いてみたらまさかの文字量でびっくりしました。ここまで読んでくださった方はいらっしゃるんでしょうか。

毎週放送終了後に五体投地する衝撃を与えるセッションを放送してくださる関ジャムさま。この番組が始まってからメンバーの楽器の技術が抜群に上がったのを、過去のライブ映像を見ていると感じます。「間違えるのが怖かった」と言ったまるちゃんが曲に合わせて余裕を見せるようになった。コソ練を重ねて毎週クオリティの高いセッションを届けてくれる関ジャニのメンバーとセッションしてくださるアーティスト、サポートの方、かっこよく撮ってくださる関ジャムのスタッフ様には頭が上がりません。毎週の充実は関ジャムを見ているところからきてますよ。本当に。

曲選、パート割り振り、タブ譜を作成するのか耳コピなのか、リハの様子やパートはどう変更していくのか、画面の構図はどのように決まるのかなどジャムセッションが放送されるまでにどんな過程を歩んでいるのか見てみたいなぁと思うところがたくさんあります。いつかやってほしいなぁ。


ということで、ジャムセッションについて書きました。

次回!ふぁぼられタイムラインで悔しさのあまり無表情になるまるちゃんを語る