はちみつまじりで

気づかない場所で起きている奇跡を なるべく見落とさないようにしていきたい

ボケてツッコんで!関ジャニメンバーのお笑い的役割を考える(3)

 2年ぶりにやってきました。経過観察の対象となっている関ジャニのお笑い的役割。5人体制でのバラエティも安定してきた頃かと思いまして今の関ジャニのお笑いのスタイルを見てみることにしました。
 これまで2012年、2015年と研究してきたこのテーマ。過去の研究はこちらから。
passionwenwen.hatenablog.com
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 全員がゲームに参加しているという点で今年11月に放送された「ネプリーグ*1」がいい参考資料になると思ったのでこちらの放送内容を研究対象としました。これまで関ジャニ∞が観客(主にファン)の目の前で舞台に立ちゲームを行うものだったのに対して、今回は自分たちがホストではないクイズ番組にゲストとして参加しています。関ジャニ∞だけの空間ではない、番組としてまとまりよく(関ジャニ∞のためだけではないという意味で)編集されたものであることが大きく異なります。
 また、その年の一部を切り取ったものを計測したものです。これだけでメンバーの人格や仕事に対する姿勢をすべてはかるものではありません。メンバーの「ある地点を切り取った一面」であることをご了承いただいた上でお読みください。

目次

1.ことばの定義

 復習になりますが「ツッコミ」「ボケ」の基準を以下のように定めました。まず「ツッコミ」から。

漫才などでボケに対して指摘や合いの手を挟むこと。 または、その役割の人、その行為の内容。その行為の内容。笑いどころが何処であるか明確にしつつ話を進行する役割を持つ。(Weblio辞書より*2

 以上の辞書の内容を参考に、「メンバーの発言または行為、状態に対して指摘をすることで会場から笑いが起きている」ことをツッコミの基準として定めました。
 下線を引いた「笑いが起きている」ということが重要です。ここの判断が笑いがあるかどうかと面白いかどうか、最終的に私の方で判断したものになるので明確な数字ではないかもしれません。そのあたりご了承いただいた上でこのあと読み進めていただけると幸いです。


 次に「ボケ」の判断基準。

漫才で、つっこみに対して、とぼけた役を演じる者。ぼけ役。(goo辞書*3

 以上の定義を参考に、スタジオの雰囲気や発言内容の意図を汲みつつカウントしていきました。

2.ツッコミ/ボケの計測結果

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 なんと、丸山さんがツッコミで1位となっています。こんな日が来るなんて。しかもボケランキングでは横山さんにダブルスコアで2位になっています。
 その横山さんはと言えばツッコミが0回。あの横山さんがボケ一辺倒だったというのです。ボケが0回だったのは安田さん。ツッコミ回数では2回と、この放送ではボケやツッコミに関わる発言が少なかった印象です。
 大倉さんはボケ<ツッコミであることには2012年から変わらず、村上さんがツッコミ回数が意外と多くないのは2015年と同様です。

横山さん

 

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 アリを英語で?という問題で「モハメド!」と言ってみたり、「一番(一枠)が一番緊張すると思うんで!」と繰り返し言ったりと、とにかくイキイキとボケる横山さんでした。クイズでは正解率があまり高くなかったので出しろを考えてのボケだったのかもしれません。
【ツッコミ】なし
【ボケ】自分からのボケ多め。2012年、2015年は意図しないところでツッコまれて膨れている横山さんが基本のスタイルでしたが、最近の横山さんはボケたりツッコまれたりすることへの抵抗が少なくなったようです。ボケのスタイルとしては音や映像を見て似ているものを言うギャグが多いです。横山裕さん、40歳。

村上さん

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 正解率が高かった村上さんはネプリーグではボケやツッコミにそこまで積極的ではなく、緊張している丸山さんを励ましたり頑張っているメンバーをあたたかく見守ったりと、優等生の学級委員長のようでした。
【ツッコミ】ツッコミスピードナンバーワンの村上さん、横山さんの「ファーファ」や丸山さんの「白金豚まであと何マイル」に「少年隊やそれ」とまるで百人一首のように(?)スピーディーに処理していく職人技。大倉さんや丸山さんが細かいボケを拾っていくので、村上さんは拾われなかったボケをきっちり拾っていきました。とはいえ村上さんの持ち味(?)である手を用いたツッコミは今のテレビではなかなか難しいので、それができれば無言で丸山さんをシバいたりするシーンが見られたかもしれません。
【ボケ】ツッコまれたボケ4回とも、村上さんは普通にクイズに答えていたり立ち上がったりしているだけ(つまり自分からボケたものは一個もなかったということ)です。何もしてなくてもツッコみたくなる愛され村上さんです。

丸山さん

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 ツッコミというかほぼ感想を言ったり、状態への指摘という形なので村上さんのようなキレのあるツッコミではないです。が、口数が多い。サタプラのワイプでずっと喋っているのがそのままここに出たなという感じです。前半はクイズに間違えられないというプレッシャーからかボケ数が(丸山さんにしては)かなり少なく、真面目にクイズに答えなきゃ!とテレビ的に面白くしなきゃ!のはざまでドキドキが垣間見えました。
【ツッコミ】丸山さんのツッコミはお笑いというよりは「無視できなかった」みたいなスタイルです。大倉さんの「家だと思って」に何か言いかけたものの「ッフww」と笑うだけに留めたりととにかく見殺しにはしない姿勢を見せています。
【ボケ】ちゃんとカメラに抜かれていることを意識してボケたのはファゴットの誤答の「ファー↑ゴ(変顔)」のみでした。(そこまでやったのに誰もツッコんでくれない。)フィールドが違うと本領発揮できない丸山さんです。個人的にはトロッコが出発したときの「涼しい~~~!」が一番好きです。

安田さん

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 安田さんの結果に関しては私は納得いかないくらいデータが不足しています。やはり45分(関ジャニチームの放送時間だけだとその半分ぐらい)のなかでは安田さんのお笑いはよく観察できません。基本的にニコニコしていたりクイズに真剣に答えていたりの安田さんです。私が声を拾いきれなかった結果のこれなら申し訳ないです。
【ツッコミ】鋭い言葉で刺すようなツッコミは見られず、にこにこ感想を言ったのと大倉さんをバシッと叩いただけでした。
【ボケ】なし

大倉さん

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 丸山さんに次いでボケとツッコミの総数が多かった大倉さん。ツッコミは5人のうち最もちゃんと隙間に確実な音量で入り込んだ正統派(?)スタイルでした。大倉さんもほぼ感想のような形ではありますが、「なんでいらんこと言うてんねん」「なんでお前が担ってんねん」というような「なんで」のツッコミをしたのは大倉さんだけでした。
【ツッコミ】言い方にきつさはなくとも、ボケを殺さないぬるっとしっかりツッコミ。進行、元に戻す、正す、のような役割を自分も笑いながら行う大倉さん。目の付け所がいいんだよね。
【ボケ】「若い頃のお父さんに似てるなぁ」は横山さんに乗っかったボケ。「忠司忠司、知らん?」と真顔でボケるスタイルなのは変わりません。これまで宙に浮いてしまいがちでしたが、最近は丸山さんのボソボソツッコミのおかげできっちり処理されているようです。

コンビ間のボケツッコミ

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 最も多いのは丸山さん横山さんをツッコんだ回数の5回。丸山さんがツッコんだ10回のうち5回なので半分ですね。意識してボケている横山さんのボケをしっかり拾っていった丸山さんです。一番好きなのは「8月、満月かと思った」と言う横山さんを無かったことにはせず、かつ意識はもう相手チームのプレイに集中している丸山さんの真顔の「やば」です。
 「ボケてツッコんで」のバランスが良かったのは丸山さんと大倉さんのともに3回ずつです。

まとめ

 2021年の関ジャニのお笑いスタイルを研究しようと思ったんですが、やはり今までの調査対象に比べて時間が短すぎてデータが少ない。特に安田さんのええとこの出てなさに納得がいかなかったので、これは再調査が必要です。
 ということで、ここまでを事前調査として、次回の記事で2021年の関ジャニのお笑いスタイル研究の決着をつけたいと思います。5人だけの空間で映像化されている最新のもの・・・そう、Do:LIVEです。次回は、2019年のバーベキュー(5人初日)と2021年のドライブ(5人3年目)の比較をメインに、7人→5人で役割がどう変化したか、どう安定してきたかを研究します。未着手です。年内に出せたらいいな…。